第二十三話 真夏の夜の『現』想(中編)








「お待たせ、陸君」

 今日は大変そうだ、などと考えていた陸は、響いた馴染みの声の方向に顔を向けた。
 そこには、薫が月穂由里奈、久能明悟、幾田道雄と共に立っていた。
 ……どうやら無事に合流できたようだ。
 
「いやいやお疲れ様、薫さん。
 にしても、皆やけに遅かったな。
 何かあった?」

 浮かんだ素直な疑問を陸は薫に尋ねてみた。
 しかし薫もまた事情を良く知らないのか、歯切れが悪いというか、頭を捻りながら答えた。

「うーん。私も良く知らないんだけど、なんか校門の辺りで皆揉めてたんだよね」
「揉めてた?」
「揉めてたというか、入りたがらなかったというか……」
「??? どうかしたのか?」

 今度は当事者三人に疑問をぶつけてみる陸。
 それに対し、由里奈は薄い微笑を浮かべ、
 明悟はニヤニヤと楽しげに笑い、
 道雄は表情を強張らせた。

「……なるほど、原因はお前か幾田」
「一人だけ反応が浮いてるもんねー」
「うっ?!」

 陸と薫の言葉に、道雄は顔を引き攣らせる。

「で、どうしたんだ幾田」
「いや、まぁ、特に何もないぞ、お義兄さん」
『おにいさん?』
「うごぅっ!?」

 全く脈略のない言葉に首を傾げる陸と薫。
 ちなみに由里奈と明悟は笑顔のままである。

「……大丈夫か?
 何か変なものでも食べたのか?」 「もしくは幽霊が怖かったり?」

 正直な所、陸と薫の中では疑問よりも心配が先立った。

 それだけ、今日の道雄の反応は異質だったのだ。
 今まで接してきた中において、ではあるが。
 
「あ、いや、そういうわけじゃないんだが……。
 まぁ、その、なんだ、ちょっとあってな」

 道雄の言葉は全く解答にはなっていない。
 だが、それが逆に陸と薫に『何か言い難い悩み』が多かれ少なかれあるのだろうと思わせた。
 幸か不幸か現状では微妙な所だが。

「……そうか。
 まぁ、なんだ。なんか悩んでたら言ってくれていいからな」
「右に同じく、かな。
 男の子じゃないから陸君ほど役に立てないと思うけど。
 ああ、女の子関係なら私の方がいいかもしれないけどね」
「お、おお。二人とも、サンキュな」

 二人の優しさが嬉しくもあり、ある意味痛くもあり、道雄は引き攣ったままで笑うしかなかった。

 ともあれ、そうして道雄の話が落ち着いた時だった。

「一段落ついた所で平良君。
 君にいい相談というか取引かあるんだが、どうだい?」

 少し唐突気味に、明悟がそんな事を言ってきた。

「ほぉ? なに?」

 そんな明悟に『またなんか言い出したよ』的な半眼視線を送りつつ、陸は問い返した。

「いや、このイベントに相応しいプレゼントさ。
 霊に対して確かな効果があるこの青い石」
「こないだ芽衣に教えてもらった奴だよな。
 やっぱり買いに行ったの? わざわざ」
「……ま、まぁそれはさておき。
 この青い石を譲ってあげようか?
 これがあれば霧里さんの前で醜態を見せずに済むと思うよ?」
「思いっきり霊感商法じゃないか、それ。
 ……ま、別にいいけど、条件は?」
「ふっ。察しがいいね。
 なぁに、簡単な事だ。
 今日の肝試し、霧里さんと組ませてほし……」
「あー、そう言えば二人一組推奨だっけ。却下」
「速っ!」
「薫さんと組まないなら別に持ってようが持ってまいが関係ないし。
 あと実際効果があるとしても、こういうイベントでは無粋な気がするぞ。
 まぁリアル肝試しとかなら必要かもしれないけど、今回は古村さん達が安全だって言ってくれてたし」
「うん、そうだね。無粋だと私も思うよ。
 時と場合によるけど、基本的にはね」
「ぐっはっ!? 霧里さんまで否定っ!?
 というかならなんで条件とか聞くんだよ!」
「いやぁ、久能君がどんな妄言を吐くのか興味があって」
「おのれ平良君……! やはり君とは分かり合えないようだな……!!」
「むしろ分かり合えると思ってた事に驚きだな」
「……やっぱり久能君には容赦ないわね、平良君」
「あいつの立場を考えればそりゃあそうだろ。
 まぁ明悟も可哀想っちゃ可哀想なのかもだがな」
「ま、それはさておき、久能君の意見だけは興味深いわね」
「? どゆこと、由里奈」

 由里奈の言葉に、状況を苦笑気味に眺めていた薫は彼女の方に振り返った。

「まぁ薫的には平良君と組みたいんでしょうけど、
 たまには違う組み合わせも悪くないんじゃないかって事。
 ずっと続く事も悪くないけど、変化をつけないとそのありがたみは分からないんじゃない?」
「うーん、まぁ、そうかも……だけど」
「というか、そもそも一人あぶれるから、そこから考えた方がいいんじゃない?」

 誰かがあぶれる事への考慮と、薫と組みたい事の理由の組み合わせで呟く陸。
 
 彼としては薫と組みたい理由が一番上に来るのは事実。
 しかし、それはそれとしてそもそもの問題点が気になるのもまた事実だった。
 ……まぁ、そちらを提起する事で最初の提案をうやむやにしたいとチラリと考えたのも事実だが。

(結局は話の流れ次第だけどな)

 そんな自分の思考に良心を少し痛めつつ、最終的な決定には素直に従おうと陸は考えていた。
 陸のそんな思考に気付いているのかいないのか、由里奈は陸の様子を一瞥した後、何故かその後ろに視線を送った後言った。
 
「まぁ、そうだけど、その心配は要らないかもしれないわね」
「? どういうこと……」
「……何の話をしてるんですか?」
「って、いつの間に来てたんだ芽衣」

 由里奈の視線の先にいた、またも聞き覚えのある声の主。
 彼女は、平良陸の双子の妹である所の平良芽衣だった。

「芽衣ちゃん、やっほー」
「こんばんは」
「やぁ」
「……こ、こんばんは、め、じゃない、お嬢さん」
「……。
 皆さん、こんばんは」

 少し間を置いた後、挨拶をひとまとめで返した芽衣は、兄の疑問に対しての反応なのか、自分の疑問についてのアピールなのか、微かに首を傾げつつ言った。

「いつの間に、という疑問についてはついさっきです。
 事前に手伝う事は終わったんで兄さん達の様子を見に来たんですが。
 というか、私の疑問にも答えてください」
「ああ、悪い悪い」

 そう言って陸は簡単に現状について説明した。
 その説明を聞いた芽衣は、ふむ、と漏らした後、呟いた。

「調整すれば私も参加出来ない事はないですね」
「おい、それいいのか? お前このイベントに関わってるんだろ?」
「上手く説明できませんが、私は肝心要の部分には手を付けてませんので。
 ですから、私が参加してもアンフェアな事態にはなりませんよ。
 なので、あぶれ問題は解決できますが……」

 チラリと、陸と薫、そして道雄を見る芽衣。
 そうして何かしらを考え込むように無言になった芽衣に対し、明悟が言った。
 
「そういう事なら是非参加してほしいね」
「久能さん?」
「多分知ってるんだろうけど、この企画は二人一組での参加が推奨されてる」

 明悟が言う様に、オカ研主催のこの企画は二人一組での参加が推奨されていた。
 二人を超えなければ一人でも構わないとの事だが、企画者曰く一人だと不利になる可能性があるかも、という事らしい。
 である以上、可能な限り二人で参加するのがベストであり、当然なのだろう。

「僕らの人数的には君に参加してもらえればあぶれる人はいなくなるわけだしね。
 それに、折角参加する以上、勝ちに行きたいのが人情だ。
 君が加わる事で僕達の誰かが少し有利になるって意味でも、君には参加を頼みたいな」
「それは、そうですね。
 私としても参加する以上は勝ちたいですし。
 分かりました。参加はしましょう。
 それで、組み合わせについてですが……」
「それについては、折角だし……えーと」
「全員参加のジャンケンで決めない?」

 方法についてなのか、説明についてなのか言葉を詰まらせた明悟の後を継ぐように由里奈が言った。

「ジャンケンで? どやって?」
「勝ち負けじゃなくて、出した手が同じ同士が組むって事」
「ああ、なるほど。うーん、でも……」
「まぁ薫や平良君の気持ちはわかるけどね。
 でも、考えてもみて」
『?』
「貴方達が組む事前提になると、私と……」
「ああ、芽衣で構いませんよ。平良だと兄と混同するかもですし」
「ありがとう。
 じゃあ話を戻すけど、私と芽衣さんは久能君、幾田君のどちらかと組む訳だけど」
「由里奈ちょい待ち。そうとは限らないんじゃない?」
「そうそう。というか、面倒なら男子は男子と女子は女子と組めば……」
『野郎と組むのは嫌だっ!!』

 陸の言葉に対し、道雄と明悟の反論が重なる。

「君だけ女子……霧里さんと組めればそれでいいのか?
 狭い、心が狭いなぁ平良君」
「ぐっ」

 先程の恨みと言わんばかりの明悟の言葉に、陸は顔を引き攣らせた。
 自分だけ良ければいいのかとまで言われては流石に反論は出来ない。
 基本的にこういうイベントでは皆が楽しめる事が大事なのは陸も分かっていたからだ。

「と、性格上、男性陣二人がそう言うのは分かりきってたわけで」
「でもさ、由里奈。ジャンケンでも同性組み合わせの可能性があったんじゃ……」
「そうなった時はやり直せばいいじゃない」
「んー、確かに、それもそうだけど」
「あと、さっき言い掛けてた事だけど、
 残りの男女で組むとして、そう簡単に……始まるまでの残りの時間内に話し合いで解決すると思う?」
『う、うーん』
「まず、久能君の主張なんか火を見るより明らかで」
「え? そうなの?」
「……霧里さん……(涙)」
「で、私としては……」

 男3人の顔を見比べた後、由里奈は、フッ、と笑ってみせた。

「正直誰と組んでも同じというかなんというか。
 だから積極的に選ぶよりジャンケンの方が面白いというかマシと思う訳で」
「おいなんだ、今の笑いは」
「なんか悪意を感じたんだけど」
「気のせいじゃない?
 まぁ、私はそんな感じだけど、幾田君は?」
「あ、いや、なんだ」

 問われた道雄は視線を彷徨わせ……その視線は若干芽衣の方向寄りだった……言った。

「平良と霧里が組んだ後の残り物でジャンケンでいいんじゃないか?」
「あら、それだと公平じゃないわ。
 幾田君が誰の味方をするのかはともかく、貴方、ここの所久能君をないがしろにし過ぎじゃない?」
「うっ。それはそうかもだが。それとこれとは別問題というか……」
「……さっき言ってた『彼女』絡みで久能君に余計な事を話させない為にも一回くらいフォローしてもいいんじゃない?」
「ぬぅ」

 ポソリ、と道雄にだけ聞こえるように呟いた由里奈の言葉に、道雄は渋い表情を形作った。

 明悟によって陸と芽衣の関係を教えられた時、道雄は明悟に余計な事を陸に言わないよう頼み込んでいた。

 薫絡み以外なら明悟は基本的に良い奴だと道雄はよく知っている。
 明悟は自分の……友達の不利になるような事はしない。
 過程はどうあれ、最終的、結果的に言えば、明悟は黒か白かで言えば白を取るタイプだからだ。
 
 なのだが、明悟は時々抜けている時がある。
 若干自爆気味な行動が多いのは明悟の周囲にいる人間なら周知の事実だ。

 そんな自爆気味行動で、うっかり陸に『何か』を話されるのは非常に困る。

 だからこそ、明悟には余計な事を陸に言わないよう頼み込んだ。
 明悟によって陸と芽衣の関係を教えられた時も、ここに来るまでも(合流した際たまたまその会話を聞かれた由里奈にも『状況』がバレてしまっていた)何度も念入りに。

 それについて、明悟はあっさり快諾してくる。
『彼女』……芽衣に関する陸との対話はいずれ避けられないのだろうが、その時と場所位はしっかり選びたい、という道雄の気持ちを汲んで、重々気を付けると真面目に答えてくれた。
 今にしても、その約束との引き換えに全員参加ジャンケンに同意させようと思えばできるのにしない、というか、その発想がない。

 そんな久能明悟だからこそ、今この時は後ろめたかった。
 ゆえに。

「……まぁ、なんだ。
 確かに最近は明悟をないがしろにしてたかもな。
 分かったよ。今回だけな」

 基本的には陸達の味方である道雄だったが、今までの流れもあって、道雄は由里奈の言葉を肯定する形でそう言った。

「おおっ、二人とも僕の味方をしてくれるのかっ!?」
「まぁ借りがあるからな。さっきも言ったが今回だけだ」
「別に貴方の味方じゃないわ。私は私の味方よ。
 で、芽衣さんは……」
「私としては、人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られて何とやら、だと思うので。
 素直に兄さんと義姉さんで組んで、私達だけジャンケンで決めればいいと思いますけど……
 賛成反対意見が3人ずつで、それさえも決め難いですね。
 ……どうも上手く操作されたくさいですけどね」
「ええ。まったくもってその通り。
 操作されたかは想像にお任せするけど。
 さておき。
 こうなると私は思ったから、今回は全員ジャンケンで決めるのが一番平和的・公平・迅速だと提案したわけ。
 まぁ、芽衣さんの意見も尤もだから薫と平良君の意見に任せるけど……」

 由里奈の言葉に二人は顔を見合わせた。

 二人が少しだけ自分本位の考えに寄っていれば、ここは簡単に突っぱねられただろう。

 しかし、残念と言うべきか立派と言うべきか、基本的に御人好しな人種だった。
 勿論二人ともが。

「まぁ、いいんじゃない陸君。ジャンケンで」
「うーん、まぁ、そうだね」
「ふふふ、二人ならそう言ってくれると思ったわ」
「うっわー、由里奈あくどい顔してるー」
「どうせなら面白いのがいいと思っただけよ。
 多数決で負けたら諦めるつもりだったし」
「それを言われるとなぁ。俺もそう思ってたし。
 ま、しょうがないか」

 出来れば二人で組みたかったのが本音ではあるが、決まった以上ごちゃごちゃ言うつもりは陸にも薫にもなかった。
 折角のイベントを皆で楽しむのも大事で、そうしたいと思っていたのだから。

(……よくよく考えれば、今日は最初からデートじゃなかったわけだし)

 そう考えると陸はこだわり過ぎていた自分が恥ずかしくなった。
 そんな事を考えている横で。
 
「うーん、ちょっと反省かな」
 
 薫がそう言って、頬を掻いていた。

「薫さん?」
「あ、いや、その。
 今日は皆で遊ぶ感じだったから。
 ちょっと自分本位だったかもって思って。だから反省してたの」
「……気が合うね。俺もそう思ってた所。
 今日はデートじゃなかったんだよな。うん。俺も反省」
「うんうん、二人で反省だねぇ」
「うんうん」

 そうして独特の雰囲気を作り上げる薫と陸。

「……あーなんだ。ちょっと罪悪感あったけどなんかいいかなって気になったな今」
「奇遇ね。私もよ」
「罪悪感あったんだね、月穂さん」
「……久能君なにか?」
「イエ、ナニモ」
「……うーん。
 こういう二人だからこそ私は邪魔するべきじゃないと思うんですけど」
「そ、そういうもんか?」

 芽衣の一言に対し道雄が言った。
 色々な意味で話しかけ辛かったので、話しかけるチャンスを窺っていたのだ。

 そんな道雄を一瞥した後、芽衣は呟いた。

「……そういうものですよ。
 それはそれとして、貴方は本当に全員参加ジャンケンでよかったんですか?」
「あー、まぁ、今回はなぁ」

 道雄としては、薫と陸達の事をさておくのなら、芽衣と組みたい意を主張したい気持ちもありはした。
 だが、それをやると陸の反応が気になるし、芽衣に拒否られたら凹むかもという理由の組み合わせゆえに、それについては何も言わずにいた。

(あー。もしかしたらジャンケンでいいと思えたのもその辺に理由があるのかもなぁ)

 ジャンケンで偶然芽衣と組めたのなら言い訳その他を考えずに済む。  
 それを心のどこかで考えていたのかも、などと道雄は考えた。
 ……直後、流石に考え過ぎかとも思ったが。

 そんな道雄の思考を知っているのかいないのか、芽衣は淡々とした声音で言った。

「そうですか。
 ……変えられない事実を恐れる必要なんてないと思うんですけどね、私は」
「え? それってどういう事?」
「さぁ、どういう事でしょう?」
「んー? 何話してるんだ、芽衣、幾田。
 というか、二人って知り合いだったっけ……」
「おいおい、そんな事より早くジャンケンしようじゃないか、皆。
 もうそろそろ始まるみたいだし」
「……まぁ、そうだな。久能君が仕切るのはなんかアレだけど」
「おいおい、酷い言い草だなぁ。
 自分の思い通りにならなかったのがそんなに気に入らないのかい?
 子供だね、ぷぷ」
「……それを突っ込む久能君も子供じゃないか?」
「FUFUFU」
「HAHAHA」
「まぁまぁ、二人とも。友情を深めるのは後にしておこうよ」
「……薫さん」
「……霧里さん」
「え? 私なんか変な事言った?」
「うん、まぁ、言ってるんじゃないかしらね。
 とにかく早く決めちゃいましょう。そろそろ時間のようだし」
「うーん何か釈然としないけど……。じゃあ、皆、行くよー?」

『じゃーんけーん、ぽんっ!!』

 そうして始まったジャンケン。
 それが数回繰り返された後、その組み合わせは決定した。

「やっ……たっと、えっと、俺は……芽衣ちゃ……ごほん、平良の妹さんとか」
「……の、ようですね」
「いよっしゃぁぁぁっ!! 神は居るっ!!」
「ぬぬ? 月穂さんとか」
「ほえ。久能君とだね」
「あら面白い事になったんじゃないかしら」

 道雄は芽衣と。

 陸は由里奈と。

 明悟は薫と。

 それが、ジャンケンによって決まった組み合わせだった。

「ふむ。じゃあよろしくね久能君」
「はっはっは、よろしく」

「……あー、その」
「ごめんなさいね、薫じゃなくて」
「うっ」
「冗談よ。ともあれよろしく」
「……うん。こちらこそ力不足かもだけど、よろしく」

「よろしく、め、じゃない、妹さん」
「……よろしくお願いします」

 彼らは知らない。

 偶然決まったこの組み合わせが、彼らのこれからを左右する歯車の一つになる事を。

 彼らはまだ知らなかった。










 ……続く。


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