●この予告編を読む前に

 この予告編は、『仮面ライダーディケイド』の再構成二次創作作品の予告編です。

 あくまで二次創作なので本編とは何の関わりもないことをご了承ください。
 作者の偏った考え方も含んでおりますので、原作のイメージが第一と考える方は読む事をご遠慮ください。

 以上の点に関する苦情については受け付ける事ができない事をご了承の上、それでもいい、それでも読んでみたいという方のみ、下の方へとお進み下さい。

 それでは、どうぞ。












 仮面ライダー。

 それは、己の『顔』を仮面で隠し、人に仇なす存在を仇なすものと同じ力を持って打倒する存在。

 理不尽な理由で命を脅かす者の敵。人類の味方。 

 そんな『仮面の人生』を、己が為ではなく、人の為に乗りこなさんとする『ライダー』。

 そんな存在に与えられる称号。

 この物語は、新たな時代に生まれし仮面ライダー達の物語。
 
 そして、仮面ライダーをも破壊する仮面ライダーの物語。












 かつて戦いがあった。
 いくつもの戦いがあった。

 ヒトを守る為のそれらの戦いは、それぞれの仮面ライダーによって幕を下ろした。

 はずだった。











「グロンギ?!」
『いいや違う。
 リント、いやクウガ。
 アギトに近く、そうでない存在よ。
 我らの邪魔をするな。
 我らにはアギトでないお前を殺す理由がない。
 だが、我らの邪魔をするのであれば……』

 それぞれの『世界』。
 
「鏡の化け物?
 アンノウン、じゃないのか?! なら、何者なんだ!?」

 その境界線があやふやになっていく。

「噂じゃ、オルフェノク、って呼ばれてる。
 圧力が掛かってるのか、どのメディアも記事に出来てない」
「その怪物をOREジャーナルが記事にしようってわけですね?」

 世界が融合していく。

「死なない化け物だぁ?」
「どどどどうするの、たっくん?!」
「……手伝ってあげようか? そのお宝……ベルトと引き換えにね」

 世界が変質していく。

「アンデッドであろうとなかろうと、人の幸せを脅かす存在は許さない……!」
「お前も化け物の癖に」「化け物の癖に」

 混乱する世界の裏で暗躍する存在によって。

「この虫っぽい奴らを連れてきたのはお前か?」
「虫。ワームか。
 そうだとしたらどうする? 鬼の姿を持つ、仮面ライダー」
「こいつらが誰かに迷惑を掛けるんなら倒すさ。その為に鍛えてるんでね」

 世界の壁が歪み。

「時間を越えて過去を変える不確定存在といったところか。
 だが、無駄だ。
 俺は既に時間さえも超越している。
 俺は天の道を往き、総てを司る男だからな」
「……そうか。
 だが、奴はその越えた先をとやらを破壊する。
 お前らに勝ち目はない……奴は、全ての破壊者だ」
 
 今。 

「例え、勝ち目がないとしても、今ここで何もやらない理由にはならないよ。
 行くよモモタロス」
「おう! 行くぜ良太郎!!」
「ふん、愚かしい事だ。やはり……絶滅せよ」

 9つの世界の仮面ライダーが。 

「グロンギ、だっけか?
 コイツラと共存するのは無理っぽいな……行くぞ渡!!」
「ああ、キバット!!」

 集結する。










「もう、あの嫌な感触を感じる事はない。
 そう思っていたんだ。そう思いたかったんだ」
 
 五代雄介。
 かつてヒトを守る為に壮絶な戦いを繰り広げた男。 

「でも。
 皆が笑顔になる為なら。
 もう一度……いや、何度だって、何度だって戦う……!!
 その為に、俺は名乗る。
 俺は、仮面ライダークウガだ!」
 
 仮面ライダークウガ。





「皆、一生懸命に生きてるんだ。
 ヒトも、アギトも、それは変わらない」

 津上翔一。
 人の運命を奪い返す為に人を超越した男。

「人が生きる。生きていく。
 その運命を、もう二度と誰か一人の手に握らせたりはしない!!
 俺は、そのために戦う。
 それがアギト……仮面ライダーアギトだ!!」

 仮面ライダーアギト。





「俺、思い出したんだよ。
 ライダーだった事を。
 そしてあの時に見つけた答を」

 城戸真司。
 人の純粋な願いを掛けた争いの中で、ただ人を守る願いを貫いた男。

「あの戦いの最後でやっと見つけた答。
 俺だけじゃない。神崎や優衣ちゃんが見つけた答や未来を守らなくちゃ。
 その為だったら、俺はもう一度なってやるよ、ライダーに。
 仮面ライダー龍騎に!!」

 仮面ライダー龍騎。





「世界中の洗濯物が真っ白になるように、世界中のみんなが幸せになる。
 それが俺の、コイツの夢だ」

 乾巧。
 人ならざる姿を抱えながら、人を、人の夢を守った男。

「その夢を守る為に。
 コイツの、俺の、皆の夢を守る為に。
 俺は戦う! 人間として! ファイズ……仮面ライダーファイズとして!!」

 仮面ライダーファイズ。





「確かに俺はもう人間じゃない。
 俺の手は、誰かを抱き締める事は出来ないかもしれない」

 剣崎一真。
 人を守る為に、友を守る為に、人でなくなった男。

「でも! 例え誰とも触れ合えなくなったとしても、人間を守る!
 それが俺だ! 仮面ライダーブレイドだ!」

 仮面ライダーブレイド。

 

「ま、やる事は何も変わらないさ」

 ヒビキ。
 為すべき事を為す為に、体を、心を極限まで鍛え、鬼となった男。   
 
「ただ鍛える。その鍛えた身体で皆を助ける。
 それが鬼。まぁアンタ風に言えば、仮面ライダー響鬼って奴さ」

 仮面ライダー響鬼。




「相手が何であろうと関係ない」

 天道総司。
 天の道を往き、総てを司る男。

「人が歩く道を遮るモノは、俺の天の道で崩し去る。
 それが俺だ。
 あえてお前達流に名乗るのなら、仮面ライダーカブトだ」

 仮面ライダーカブト。




「僕が不幸なのは仕方ないよ。
 不幸になるのも、されるのもしょうがないかもって思う。
 でも、誰かを不幸にする事は許せない」

 野上良太郎。
 強き心で望む未来へのレールを切り開いた男。

「それは見過ごせないんだ。だから戦うよ。
 それが僕の、君の言う、仮面ライダー電王のやるべき事だと思うから」

 仮面ライダー電王。





「人もファンガイアも皆、自分の音楽を持ってる。
 それが重なり合ったり、一緒になったりする事が、僕は素晴らしいと思う」

 紅渡。
 運命に翻弄されながらも、懸命に生き抜き、その鎖を断ち切った男。

「そんな音を、音楽をただ消し去るだけの存在を、僕は許せない。
 人の音楽を守る為になら、僕はまだ戦える。
 キバとして。
 そう、仮面ライダーキバとして!」

 仮面ライダーキバ。





 1つの世界に導かれ、出会う9人の仮面ライダー。

「此処は全ての可能性が存在する世界。
 ゆえに、此処こそが決着には相応しい」

 世界の融合を食い止め、混乱する世界を守ろうとする彼らに立ちはだかるのは最強の破壊者。

「お前、なんなんだよ」
「我は全ての世界の観測者にして、円環の支配者にして破壊者。
 お前達に理解できる名前は存在しない。
 だが、お前達に理解できるように、相対するものとして名乗るならば、ディケイド。
 仮面ライダーディケイド、といった所か」
「十年紀。十番目の仮面ライダー。俺達への皮肉か」
「ふざけるなっ! お前はライダーなんかじゃない!」
「いいや。我は紛れもなく仮面ライダーだ。
 敵対する存在と同種の力を持つ、仮面の存在。
 それが仮面ライダーだろう?」

 仮面ライダー、ディケイド。

「全ての世界を統一し、我はその世界の支配者となる。
 そうなった時、仮面ライダーの名は正義となり、永遠となる。
 勝利者こそが正義なのだから。
 そうだろう? 正義の味方、仮面ライダーよ」

 次元違いの力を持つ、仮面ライダーを名乗りしモノ。








「我は全ての世界を知っている。
 お前達の事も全て知っている。
 ゆえに、お前達では我には勝てん。諦めろ」
「……知っていても、理解はできていないようだな」
「ああ。ここで諦める奴は一人もいないはずだ」
「なんせ俺達は……」







「仮面ライダー、だから」







 激闘の果てに待つ結末。

「やはり、この結末か。
 総て予定通り。
 さあ始めよう。
 破壊を。創造を。
 ここからが、仮面ライダーディケイドの物語の始まりだ」
 
 そして、その結末は新たな物語を生み落とす……!!








「貴様、何者だ?!」
「通りすがりの仮面ライダーだ! 覚えておけ!!」








 仮面ライダーOVERS〜BEGINNING NEO LEGEND〜








 乞うご期待、はご自由に……。

 






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