管理人・情野、『えぼらぶ』霧里薫、平良陸による劇場版ブレイドレポート


始まる前に。
このレポートは管理人の偏った考察である事を了解した上でお読みください。
そして激しくネタバレしますので、まだ見ていない人は読むことをご遠慮ください。

ですので、そう言ったことに関する苦情は受け付けられない事をご了承ください。



では、どうぞ。



情野「レポートシリーズ第三弾です!」
薫「二弾から一年経ってますけどね」
情野「……言うなよ」
陸「掲示板で言ってたSEEDのレポートを書いてれば、もう少し間は縮まったんじゃないか?」
情野「……うぐぐ、すみません。
   どうせやるならアストレイシリーズの事も調べようと思ってたんだけど、
   MSVの設定が思っていたより膨大で(涙」
陸「男として言い訳はどうかと思うぞ」
情野「う。ごもっともです。今後はもう少し気張ります」
薫「本当はもっと追及したいんだけど、まあ、今回の趣旨が潰れたんじゃ元も子もないから、
  今は、見逃しましょう。……あくまで、今だけですからね」
情野「そういう事にしてください(涙」
陸「ところで、一年経ってるけど、俺らの年齢設定はどうなってるんだ?」
情野「余計な心配は無用だ。
   ここにいる限りはお前達は不老不死」
薫「なるほど。いわゆるサ○エさん、もしくはド○えもんモードなんですね?」
情野「……そう言われるとなんかアレだが。
   まあ、ともかく始めよう」

今回も例によって、予告編からはじまるわけで。
アイロボットや、ウルトラマンが気になる気になる。

陸「見に行けばいいじゃないか」
情野「映画見に行くとお金が掛かるんだよ。
   見るからにはお土産としてパンフレットは確実に買いたいし、待ち時間に飲み物は買うし。
   まあ、それでも一人のヒーロー好きとしてウルトラマンは確実に行くと思うけど。ねえ?」
薫「そこで私に振らないで下さい。
  ……まあ、一介のオタクとして見に行きますけどね」
陸「やっぱりですか(涙」
情野「まあ、頑張って付き合え」

ともかく、まずはデカレンジャー。
舞台はレスリー星から幕が開く……

海辺で遊ぶ少女達。
その上に降りかかる金の粉。
それはその綺麗さと相反したものを秘めた、危険なウィルス……

少女達、いやレスリー星の住人全てが機械の身体になっていく。
そして、その星を巨大な怪重機が蹂躙していく。

その地獄を悠然と歩いていく連中がいた。
そして、そんな彼らに銃口が向けられ……!!

という所で、タイトル。
そして、時と場所が変わって、地球。

先程のタイトルをぶち破るように、街中で未確認飛行物体とデカレンジャーロボとのデットヒートが展開されていた……!!

情野「戦隊ロボにあるまじきアクション(CG込みだけど)を相も変わらず魅せてくれますなぁ」
陸「ブっ!」
薫「どしたの陸君?いきなり吹いて」
陸「戦隊ロボがバイクに乗ってる!?]
情野「あー……見てないと驚くかもな」
薫「でも、かっこいいでしょ?」
陸「うーむ……かっこいいというか、ちゃんとバイクに乗ってるのが衝撃だな」
薫「ちなみに組換え式だけど玩具でも再現可能なのよ」
陸「マジ?」

まあ、そんなカルチャーショック(ちと違う)はさておいて。
デッドヒートの末に、異星人犯罪者アリエナイザーの一味とおぼしき飛行物体の撃墜に成功したデカレンジャーロボ。

爆発する中から逃れた連中を追って、地上に降り立つデカレンジャーたち。
逃れた連中は、レスリー星の軍事機密を強奪したアルゴル星人の犯罪チーム・ガスドリンカーズだった。

ガスドリンカーズは、例によってのドロイド……戦闘工作用ロボット……を使って、デカレンジャーたちを牽制、その隙にバズーカを撃つ!
巻き起こる大爆発……の中から、一つの白い影が現れる……!!

デカブレイク「無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る!
       夜明けの刑事、デカブレイク!」

TV同様のイカス台詞と共にテツ君ことデカブレイクが最初から飛ばしまくります。
殴るわ殴るわ電撃だわ。
あっという間にブツを取り返し、一足先に地球署の庁舎であるデカベースに帰還。

陸「おおー。
  なんか、あっという間に決着が付きそうだな」
情野「付かない付かない」
薫「何のための劇場版なんだか分からないじゃない」

指摘通りというか、予想通りというか、いつものようにマーフィーを呼ぼうとしたデカレンジャーたちは、その瞬間、まったく予想外の攻撃を受ける。
その隙を付かれ、デカレンジャーたちはガスドリンカーズに逃亡を許してしまう……

強力な敵の予感を感じながらもデカベースに帰還するデカレンジャーたち。

彼らはレスリー星から強奪されたものが人間を機械化するウィルスである事を知り、ボスことドギー・クルーガーの指示の元、連絡が取れないレスリー星への調査に向かったテツを除いたメンバーで、ガスドリンカーズが何処に潜み、何を企んでいるのかを捜査開始する。

その際、バックに流れるEDテーマ。
なんでここで使うのか、と思っていたら……

情野「EDのあの人たちが、歌ってるんだもんなぁ(笑」

デカレッド……バンとデカイエロー……ジャスミンが捜査の為に立ち寄ったバー「ベター・トゥモロー」で、いつものエンディングをいつもの方が熱唱していたわけです。

陸「……犯罪の為のやり取りも交わされるバーでデカレンジャーの歌を歌ってていいのか?」
薫「……ノーコメント」

とはいえ、面白い趣向だったのでそこはOK。
奥に通されるジャスミン(多分)とは別行動のバンは、バーに入っていく。
そんな中、いつもの曲が終わった後、そこに一人の歌姫が現れる。
彼女……マリー・ゴールドの魅力に、例によって(汗)惚れっぽいバンは一目惚れ。

時間を止める能力を持つ彼女は、バーの時間を静止させた後、バンを伴って外へ。

そんな彼女に、バンは謝罪する。
その理由は、自分はこの星……宇宙、目に映るものを護る為に今も犯罪捜査の最中だから、デートしてあげられない、というものだった。

そんな真っ直ぐなバンにマリーは好感を持ち、「心配ない」と言う。
実は、彼女はレスリー星のスペシャルポリスであり、ガスドリンカーズを追って潜入捜査していた最中だったのである。

そんな彼女とともにデカベースへと帰還したバン、デカレンジャーの面々はガスドリンカーズの狙いを彼女の口から聞く。

それは、機械化ウィルスで星の人間を機械奴隷と化した後、それを回復させるワクチンを高値で売りさばくというものだった。

一方、ガスドリンカーズたちは、ボスであるヴォルガ―の制裁を受けていた。

陸「冒頭で不意打ちかましたのはこいつか」
情野「そうだろうな」

そこに、死の商人、エージェント・アブレラが現れ、彼らは『商談』についての密談を交わす。
みすみすウィルスを奪われたガスドリンカーズのていたらくぶりに呆れを見せるアブレラは、ウィルスとワクチン、両方揃わなければ価値がないと言い放ち、この星のデカレンジャーたちの手強さから、取引の先行きを懸念する。
そんなアブレラに、ヴォルガ―は余裕を見せる。

その頃デカベースでは恒例のデカピンク……ウメコのお風呂タイム。
……劇場版ということで、マリーも一緒。

情野「どうでもいいが、あのバスタブに二人って狭くないか?」
薫「気にしたら負けですよ」
陸「何がどう負けなんだか」

それはさておき。
この状況や故郷の事で胸を痛めるマリーに、ウメコはこんな状況でも何とかする奴がいるから大丈夫、と励ます。
それがバンの事だと気付いたマリーは、バンの事を「眩しすぎる」と零す……

そして。
何を思ったか、彼女はウィルスを地球署から奪い、逃走してしまう……!!

この非常事態に、デカグリーン……センちゃん、シンキングポーズ。
そして、マリーがガスドリンカーズと手を組んだのではないか、と推察する。

……ウィルスとワクチンを交換する為に。
……そうする事でレスリー星を救う為に。

その考えに、怒りを露にするバン。
撤回しろ、とセンちゃんに詰め寄るが、そのバンをデカブルー……ホージーが殴る。
可能性は考えるべきだというホージーの言葉に黙り込むバン。

薫「やりきれないだろうね……」
情野「信じたいけど、状況がそれを許してくれない……
   去年のファイズでも似た状況はあったけど、辛いよな」

いずれにせよ、真実を知るためには彼女を追わなければならない。

そこで、古川登志夫さんのいつものナレーションと共に、エスパーであるジャスミンの能力が発揮。
彼女は、廃工場のイメージを掴み取る……!!

一夜明けて、廃工場。

マリーはセンちゃんの予想通り、ウィルスとワクチンの交換をしようとしていた。
そこにバンたちが駆けつける!

何故なのか、と叫ぶバン。
そんなバンに、ヴォルガ―、そしてマリー自身が、スペシャルポリスとして圧倒的な強さのヴォルガ―達に敗れた以上、他に取る道は無かったと言う。

バン「そんなんでいいのかよ!!君の正義は何処に行っちまったんだよっ!!」

熱く叫ぶバンの姿が、マリーの胸を打つ。
しかし、その動揺の隙を付いて、ヴォルガ―はマリーにウィルスを注射する……!!

ウィルスを注射されたマリーは一時間以内に発症し、ウィルスを地球上に撒き散らしてしまうという。
しかし、マリーを殺す事などできる筈もない。

ヴォルガ―は、倒れたマリーに駆け寄るバンたちに、なんなら高値でワクチンを売ってやってもいい、と余裕を滲ませながら去っていく。

自分を殺して欲しい、とバンに頼むマリー。
だが、バンはそれを否定、地球もマリーも救うと約束し、マリーの時間を止めるポーズを真似する。


バン「……時間を止めたんだ。君の悲しみの時間だけをね」


陸「……少し照れる台詞だね」
薫「でも、真っ直ぐにそう言えることは、かっこいいと思うよ」
情野「うん。素直にそう思う」

そして、マーフィーにマリーを任せたバン達はガスドリンカーズと対峙する。

バン「お前ら!絶対!許さない!!」

巻き起こる爆発の中。

『エマージェンシー!デカレンジャー!!』

攻撃を避けながら高々と飛翔しつつ、フェイスオフ!

デカレッド「一つ!非道な悪事を憎み!」

デカブルー「二つ!不思議な事件を追って!」

デカグリーン「三つ!未来の科学で捜査!」

デカイエロー「四つ!よからぬ宇宙の悪を!」

デカピンク「五つ!一気にスピード退治!」

そして、それぞれの名乗りと共にバックが爆発!

『特捜戦隊!デカレンジャー!!』



情野「……昔の科学戦隊ダイナマンばりの連続爆発……グッジョブ!」



そうして、名乗りをあげたデカレンジャーは早速ガスドリンカーズをジャッジメント!

結果は……デリート許可!!
そのまま、それぞれへの戦闘へと移っていく……!!

まずはデカブルー対ウインスキー。

攻防の末にウインスキーを追い詰めるが、ドロイド・バーツロイドの運転する車の乱入により不利に。
そこでデカブルーも自身の白バイ、マシンハスキーを呼び寄せる!
昔の仮面ライダーばりのバイクアクションを魅せながら、ウインスキーを撃破!

続いては、デカイエロー&デカピンク対ジーン。

強力な攻撃に劣勢になるものの……

デカイエロー「デカレンジャーをなめたらあかんぜよ!」
デカピンク「あかんぜよ!」

その言葉と共に反撃開始、空中銃撃、ダブルキックで見事に撃破!!

情野「あかんぜよ、って……スケ○ン刑事?」
薫「刑事繋がり?」
陸「……それはどうだろ」

そんな突っ込みはほっといて、今度はデカグリーン対ブランデル!
強力な攻撃と、頑丈な身体でデカグリーンは苦戦。
しかし、センちゃん小細工抜きで必殺技を繰り出して、ブランデル撃破!

陸「頭脳派なのに強い……」
薫「それがセンちゃんなのよ」

そして残るは一人。
デカレッド対ヴォルガ―!!
ロープを伝い降りながらのガンアクション、ついで格闘アクションを魅せてくれます!

ジュウクンドー対ジャアクンドーの戦いはデカレッドのジュウクンドーに軍配が上がるかと思われた……がしかし!
一瞬の隙を付かれ、デカレッドの眼前に銃口が付きつけられる……

あわやと思ったその時、ヴォルガ―に何処からか銃撃がヒット!

情野・薫・陸「おおおおおおおおおっ!」

なんとヘリから西○警察ばりの射撃!
それを行ったのは、他でもないボス……デカマスター!!

情野「というか、銃としても使えたのかディーソードベガ!?」
薫「ちょっとびっくりですね」

バンのピンチを救ったデカマスターも、戦場に降り立つ!

デカマスター「百鬼夜行をぶったぎる!地獄の番犬!デカマスタァッー!!」

逃げたヴォルガ―の追跡・決着をデカレッドに任せたデカマスターは、ヴォルガ―が放った三体のイーガロイドを一人で相手取り、圧倒。
必殺技・ベガスラッシュで文字通り瞬殺!

情野「さすがボス。反則ギリギリな強さです」

そして仕切りなおしのデカレッド対ヴォルガー!
バンの気迫が、ヴォルガ―を追い詰めていく!!

デカレッド「うわああああああああああああああああああっ!!」

魂からの叫びと共に、ヴォルガ―の攻撃と爆発を潜り抜け、最後の一撃!!
圧倒的な気迫の前に、流石のヴォルガ―も倒れる。

ワクチンを取り戻したバンは、再びヘリに乗っていたボスにワクチンを託す。
そこにそれぞれの敵を倒したデカレンジャーが合流、事件解決かと思われたが……

ヴォルガ―「まだだ!」

起き上がったヴォルガ―は惑星間物質転送装置でレスリー星に飛ぶ。
半ばやけくそか、レスリー星を破壊した怪重機で地球を破壊しようと目論む……!

そこに同じく装置で追って来たデカレンジャーロボが現れる!

薫「さあロボ戦よ!」

だが、敵の怪重機は手強かった。
並みの攻撃ではびくともしない。

さらに。

ヴォルガ―「実は俺も時間を止められる」
デカレッド「なに?!」
ヴォルガ―「……お前達の生きる時間をな!」

言葉により動揺を生み、隙を突いた攻撃で吹き飛ばされるデカレンジャーロボ!
眼前に銃口を突きつけられ、大ピンチ!

そこに颯爽と現れたのは、レスリー星のデカマシン、ブラストバギー!!
乗っているのは、レスリー星の調査に来ていたテツことデカブレイク!!

陸「最初乗ってたデカバイクはどうしたんだろ」
薫「……ここは突っ込み無用でお願いね」

デカブレイク「宇宙警察のマシンは宇宙統一規格です!
       合体して、止めをさしましょう!!」

その言葉に導かれ、デカレンジャーロボとブラストバギーが合体!!

情野・陸・薫『おおおお!!』

デカレンジャー『特捜武装!デカレンジャーロボ・フルブラストカスタム!!』

その雄姿に怯んだのか、ヴォルガ―は確実に止めをさすべく、自身が乗る怪重機と同タイプのものを十数機……いや、数十機呼び寄せる!

だが、フルブラストカスタムはものともしない。
華麗な銃撃、ブラストシールドを地面に打ちつけた回転撃ちでその大半をあっさり撃破!!

それを脅威に思ったか、残った怪重機を盾にするヴォルガ―!
だが……

『パトエネルギー全開!フルブラストランチャー!!』

その全てを問答無用に打ち砕く一撃はヴォルガ―を貫き、大爆発!!

ここに地球署最大の事件は幕を閉じた……


そして、事後。
ワクチンにより回復したマリーは培養したワクチンでレスリー星の人間達を元に戻し、レスリー星を復興させる為に、レスリー星へと帰る事になった。

それを見送るデカレンジャーの面々。
また会う事を約束し……最後の最後、バンへの特別な時間を残し、マリーは惑星間転送装置で彼方へと去っていくのであった……

最後は劇場版のスペシャルエンディングで締め!

後味すっきりでブレイドに繋げてくれました。



情野「うーむ」
薫「どうかしました?」
情野「いや、実はマリーは既婚者でした、みたいなオチがつくのかと思ってたから」
陸「……性根が曲がってるなぁ」

余韻を感じつつ、そんな無駄な事を考えているうちに……

情野「ブレイドの始まりだ……!!」

舞台は山中、古代遺跡。
そこに二人のコートの男が入っていく。

奥に辿り着いた男は、フードを下ろし、そこにあったレリーフを見上げる。
その顔は……

情野「橘さん?」

見え辛かったが、もう一人の男の呼び掛けでそれが橘である事がはっきりとする。

雨中、雷が落ち……舞台は変わる。
人類とアンデッドの、生存を賭けたバトルファイトの最終局面に。

ボロボロになっている、二つの存在。

一人は仮面ライダーブレイド・剣崎一真。
そしてもう一人は……

陸「緑色の血……?人間じゃないのか?」
薫「そう、あれは人間じゃない。
  仮面ライダーの一人にして、最後のアンデッド」

仮面ライダーカリスこと、ジョーカー・相川始。
そんな始に対し剣崎は叫ぶ。

剣崎「できれば君とは戦いたくない!!」

ジョーカーがバトルファイトに勝ち残る事は全人類・全生命体の滅亡を意味する。
だが、一人の戦友として、同じ仮面ライダーとして、剣崎は始とは戦いたくは無かったのだ。

それを始は否定する。

始「戦う事でしか、俺とお前は語り合えない……!!」

戦うしかない。
お互いに認識した二人は戦う為の姿へと変貌を遂げる。

ブレイドと、カリス……いや、ジョーカーに。

薫「一瞬、カリスに見えたんですけど……」
情野「……見間違えでなければ、
   始は、仮面ライダーカリスではなく、ジョーカーとして剣崎と戦う事を選択したんだろうな」

豪雨の中、殴り合う二人。
手加減はしないと叫ぶジョーカーに、ブレイドの決意の渾身の一撃が突き刺さる。
そして、尚も立ち向かおうとするジョーカーに封印のカードが突き刺さる。

ジョーカー・始は、一人の少女の事を脳裏に浮かべながら消えていく……

かくて、最後のアンデッド・ジョーカーは封印され、世界に平和が戻った。

そして、四年後。

陸「え?四年後?」
薫「そうよ、四年後なの」
情野「この劇場版は、本編から四年経った話なんだなこれが。
   去年のファイズと同じでパラレルワールド的な扱いらしいけどな」

その四年後の平和な世界。

一人の青年が募金を募る少年少女の前に現れる。

そのすぐ近くの占いの店では二人の男女が自分たちの事について占ってもらっていた。
自分達と、募金に協力する青年の事を。

占いによる所の、滅多にいないいい奴こと、募金に協力する青年……志村純一。
占いによる所の、二番手に収まる運命らしい女性……三輪夏美。
占いによる所の、猪突猛進な単細胞……禍木慎。

彼らが同じ場所に集まりつつあったその時、それは起こる。

全て封印されたはずのアンデッド。
それが街中で暴れまわっているという状況。
それに立ち向かうべく、走り出す三人の手にはベルトがあった。

そして、三人の姿が変化する。
そう、仮面ライダーの姿に。

純一……仮面ライダーグレイブ。
夏美……仮面ライダーラルク。
慎……仮面ライダーランス

慎「クラブの9……レンゲルが封印してた奴か!」

彼らは見事なチームワークでイカのアンデッド……スキッドアンデッドを再封印し、去っていく。

その頃。
かつて仮面ライダーだった、あるいは仮面ライダーに力を貸していた人間達はそれぞれの道を歩んでいた。

牛乳大好きジャーナリスト・白井虎太郎は仮面ライダーの戦いをかたちにした本がベストセラー入り。
かつての姿何処へやら、豪遊しまくっていた。

そんな彼に掛かる一本の電話。
それは彼の姉・栗原遙香からのもので、彼女の娘で、虎太郎にとっては姪である天音の誕生パーティーに、天音と交流を持っていた人間達を集めてほしいとの事だった。

まず虎太郎が訪れたのは、ブレイドこと剣崎。
仮面ライダーとしての役目を終えた彼は清掃員として日々を暮らしていた。

陸「仮面ライダーが清掃員って……もっと他に就職先は無かったのか……?」
情野「でも似合うと思うな。いい意味で」

剣崎は久しぶりに会った虎太郎の変化に、多少なりとも驚く。
牛乳好きだった彼が、いまやワインのビンテージものを飲む始末。

剣崎「お前、暫く見ないうちに嫌な奴になったな」

所変わって、今度はとある企業。

一人の青年が面接を受けていた。
彼の名は上条睦月。
かつて仮面ライダーレンゲルとして戦った青年。

陸「って、あれ?この面接官二人は……去年、ファイズで見かけたような……」
薫「さすが陸君、記憶力いいね」
情野「今回の友情出演って訳だよ」
陸「ああ、毎年恒例なのな」
情野「そゆこと」

「この万年係長!」
「いつかやろうと思ってたんだ!」

かつて『社長』だった方々の醜い争いはさておき(笑。

そんな面接を終えた睦月と再会した剣崎、虎太郎は素直に喜ぶ。
だが、それに対し睦月の反応は冷ややかなものだった。

もう仮面ライダーではない……睦月は昔の事を忘れたいと思っていると語る。
彼にとって、戦いは苦い思い出でしかないのか……それを知るのは当人ばかりである。

睦月「変わりたいんです。……いえ、変わったんです」

普通である事に憧れを示した睦月は二人に背を向け、去っていく。

情野「うーむ。なにがあったんだろうな」
薫「この未来では『彼女』がアンデッドとの戦いに巻き込まれて死んだのかもしれませんね……」
情野「なるほど。考えたくないけど、それだと説得力はあるか……」
陸「あの、何言ってるのかわからないんですけど」
薫「詳しくはTV版を参照」

そんな睦月を眺めながら虎太郎は一言。

虎太郎「あいつ、暫く見ない間に嫌な奴になったね」

情野・陸『お前が言うなっ!!』

大多数の方がそう思っただろ―なと思っているうちに場面は変わり。
続いて剣崎達が訪れたのは、情報面における仮面ライダー達のサポート役だった広瀬栞。

結婚するという彼女に、二人は驚きを隠せない。
だからパーティーには行けないかも、と残して、彼女はデートの為に去ってしまう。

結局、パーティーの面子は集められず。
その上、もう一人の仲間だった橘朔也は行方不明。

四年の歳月は、彼らが思っていた以上に様々なモノを変えていた事を、彼らは実感する。
そんな現状に、四年前が幸せだったと零す二人。

そこに、封印したはずのアンデッドの集団が現れる。
しかもその内の一体は……

情野「カブトムシのカテゴリーA……って事は」
薫「ブレイドの変身に必要なカードの元……!」

そのビートルアンデッドに果敢に挑む剣崎だったが、変身できない以上、何も出来ない。
そこに、新世代のライダー達が姿を現す。

『変身!』

彼らは息の合った連携でアンデッドを次々に封印していく。
不利と判断したか、ビートルアンデッドは撤退し、とりあえず戦いは終わった。

思わず詰め寄る剣崎だったが、素人扱いされて激昂。
去っていく彼らを追って、虎太郎も去っていく。

それから少しばかり時と場所が移って、遙香が経営する喫茶店ハカランダ。
そこでは天音14歳の誕生日パーティーの準備が進められていた。

そこに落ち込み気味の睦月が訪れる。
彼は、仮面ライダーだった事で社会復帰できずにいる自分に苛立っていた事を剣崎に吐露する。

陸「別に剣崎達が嫌いになったわけじゃなかったんだな」
薫「それはそうよ」

そんな睦月に、剣崎はまだ戦いが終わっていなかったらどうする。と問い掛ける。
困惑する睦月。
そこに追い討ちをかけるように新たなライダー達が虎太郎の招待で姿を現す。

だが、彼らの目的は戦いの最中剣崎が拾ったカードのみ。
カードを回収した彼らは、所詮は過去の人間、と剣崎を軽視し、立ち去っていく。

薫「うわ―生意気」

居ても経ってもいられず、剣崎達はその後を追う。

三人を追った彼らが辿り着いた施設で待っていた人物、それは。

純一「僕達のチーフを紹介しますよ」

行方不明になっていたはずの橘だった。

橘が語る今回の事件の発端。
それはアンデッドを封印したカードを永久に封印しようとした矢先に起こったという。

全て封印したと思っていたアンデッド。
だが、実はもう一体残っていたのである。

それは相川始と表裏一体となるもう一体のジョーカー。

情野「なるほど、それがTVで言っていたダブルジョーカーか」
薫「それを指しての事かは分かりませんけどね」

もう一体のジョーカー……アルビノジョーカーは、橘とともにカードを封印しようとしていたライダーシステムの生みの親・烏丸を殺害。
その際、大半の封印が解かれてしまったのだ。

その事に驚きながらも、剣崎達は何故自分達に連絡してくれなかったのか、と問う。

陸「まあ、そう思うよな。実際どうして連絡しなかったんだろ?」
薫「変身に必要なカードが無いからよ」

そう。
ブレイド・レンゲルの変身に必要なカテゴリーAの封印が解かれている以上、剣崎も睦月も変身できないのである。

ゆえに、剣崎達は役立たずだと語る新世代のライダー達。
食って掛かる剣崎たちの元に、一つの連絡が来る。

それは、天音が万引きをして警察に捕まったという事を知らせるものだった。

薫「ちょっと分かりづらかったけど、
  万引きした天音ちゃんを捕まえようとした人たちの中に『蛇の方』がいらっしゃいましたね」
情野「その表現だと某『苛々するんだよの人』と区別がつかないって。
   ……しかし、相変わらずいい演技をみせてくださいました」

まあ、とりあえず、それはさておき。
連絡を受けた剣崎達はすぐさま保護された警察署へ。

久しぶりに天音と再会する剣崎たち。
だが、彼女は別にどうとも思っていないらしく、不安定な情緒のままに街へと繰り出していく。

それを追う剣崎は、天音の心の揺らぎの原因が始の失踪にあると知り、愕然とする。
自分を護ると言った始がいなくなったことが、天音の精神に傷を残したと知った以上、放っておくわけには行かず、天音を追いかける剣崎。

そこに再びアンデッドが現れる。
しかも、その動きはまるで天音を狙っているかのようなものだった。

純一達が現れるも、あまりの数に追い詰められていく二人。
そこに、睦月も現れる。

情野「おお!睦月強いぞ!」
陸「素手で化物……アルビローチを圧倒してる?!」
薫「いやいや……TV版からは想像もつかないわねー」

しかし、それでもあまりに多勢に無勢。
さらにレンゲルの変身の要、スパイダーアンデッドまで現れる。

どうしようもないのか、と思った矢先に橘さんが登場!!
貫禄を持って、変身する!!

TURN UP。
「……変身」

変身した橘さん……仮面ライダーギャレンは、果敢にスパイダーアンデッドに挑む。
流石に一度封印した相手だからか、余裕さえ感じられる戦いぶり。
その中でジャックフォームへと強化変身したギャレンは、必殺コンボの一つ……バーニングショットを解き放つ!

空中に持ち上げての、ゼロ距離斉射!!

薫「おおっ!」
情野「かっこいい!!」

そのままスパイダーアンデッドを封印。
そのカードにはチェンジの文字が。

そのカードを、橘さんはすぐさま睦月へと投げ渡す。
レンゲルの変身ベルトとともに。

橘「変身するんだ!」
睦月「!!……変身!!」

男の表情で仮面ライダーレンゲルへと変身した睦月は戦線復帰!
アルビローチを蹴散らしていく!!

情野「さすが最強の仮面ライダー(洗脳レンゲルの自称だけど)!」

睦月の参入もあって、辛くもアンデッド撃退に成功するライダーたち。
施設に戻った彼らは、もう一体のジョーカーが狙うものについて推測する。

それはレリーフが示す、超古代の力。
そして、その発動の為にはカテゴリーキングのカードが4枚共に必要らしい。

ライダーとして復活した睦月とともに力を貸したい、と主張する剣崎。
だが、相変わらず新世代のライダー達はそれに不服の意思を見せる。

それを見た剣崎達は、それぞれで戦う事を決意。
その為に、再び広瀬の家を訪れるが、彼女はにべもない。

陸「うーん、冷たくないか?」
薫「しょうがないわよ。
  やっと幸せになれるって時に、そんなこと言われたって、動揺するのが当たり前じゃない?」

その代わりにかつてのアンデッドサーチャーのソフトを剣崎に渡す広瀬。

寂しそうな表情で、それを受け取った剣崎は、虎太郎の自宅に旧世代ライダー本拠を据える。
そこに早速アンデッドの反応。
彫刻やらをこっそり隠し持とうとしていたのは、まあ愛嬌という事で(注意・窃盗は犯罪です)。

即座に現場に向かうと、そこにはビートルアンデッド。
レンゲルに変身した睦月は、さすがの強さでビートルアンデッドと対等に戦い、見事カテゴリーAを封印する!

睦月「剣崎さん!貴方のカードだ!!」

だがそれを剣崎に渡した矢先、レンゲルは新世代のライダーの攻撃を受ける。

ランス「俺達の邪魔をするなって言ってるだろうが!」

二人掛かりの攻撃ゆえか、そもそも戦う気になれないのか劣勢を強いられるレンゲル。
それをただ見ているわけにもいかず、剣崎は苦渋の表情でカードを装填する……!

剣崎「変身!」

光の壁を越えて、ついにブレイド復活。
しかし、その最初の相手は……新世代のライダーであるグレイブ。

グレイブ「貴方の力、見せてもらいます!」

戦い始める二人のライダー。
そこにアンデッド……カテゴリーKが現れる!

流石にアンデッドが現れれば、争っている場合じゃないと判断したのか、グレイブとブレイドは即興連携ながらもギラファアンデッドを攻め立てる!

だが、その横からもう一体リザードアンデッドが現れ、ブレイドはそちらの戦いに移行していく。
おなじみ必殺コンボ、ライトニングソニックでそれを撃破。
スラッシュのカードを取り戻す。
一方、グレイブもカテゴリーKを封印する。

戦いの後、施設に戻るライダー達。
橘は新旧のライダーの間に立ち、この一連の戦いでブレイド・レンゲルの力は決して新世代に劣るものではなく、だからこそ協力し合ってアンデッドを封印すべきだと主張する。

だが、新世代のライダー達にしてみれば、後からやって来たにもかかわらず同じ扱いをされるというのが気に入らなかった。

その事を一人愚痴りながら歩く慎。
そこを最後のカテゴリーK、タランチュラアンデッドが襲い掛かる!

情野「って、おい!!」
薫「あの優しい嶋さんの意識は何処へ?!」
陸「嶋さんって?」
情野「TV版において、唯一平和的で人間に味方してくれたアンデッドだったんだけど……」

TV版とは繋がっていないのか、ジョーカーに操られているのか、情けも容赦も無くランスに戦いを挑むタランチュラアンデッド。
ああ、あんまりです(涙。
そんな客席の動揺など何処吹く風か、ダメージを負いながらもランスはカテゴリーKを封印する。

喜ぶランスだったが、そこにジョーカーが現れ……

なんとか施設に帰り着くものの、そこで力尽きた慎はカードを握り締めながら命を落とす。

その事に動揺する剣崎たち。
その隙を突いて、夏美はキングのカードを奪う。

薫「じゃあ、彼女が……?」
陸「いや、様子が変だ……」

強さを渇望した彼女はカードを持ち逃げしようとするが、その彼女さえも何者かに殺されてしまう。

情野「まさか、こんな形でライダー二人が死ぬなんて……」

二人の死に驚きを隠せないライダー達。
そして、彼らは自分達のすぐ傍にジョーカーが居るらしい事を感じ取っていた。

そのヒントは、二人が握り締めた二つのカード。

ジャックと4。

剣崎はそれをダイイングメッセージだと感じ取るが、その意味までは分からない。
虎太郎は結婚披露宴準備中の広瀬を訪れて、その事を話す。

薫「ってジョンソン家?」
陸「国際結婚?」
情野「……相手が見てみたかったな」

思考の果てに『ある答』に辿り着いた広瀬は、剣崎たちの危険を察知し、花嫁衣裳のままに走り出す。
牛乳飲みを復活させた虎太郎と共に剣崎たちの元へ。

一方、剣崎は再び天音の心を開かせようと試みていた。
だが天音は一番大切な存在に裏切られた事からの人間不信を晴らせずにいた。

そして、再度その天音を狙ってアンデッドたちが現れる。

乱戦の中、橘が天音を連れて戦線離脱。

その橘は、何故か天音に語る。
遺跡の封印を解いたのは天音の父であり、遺跡に残された力を解放する為には、四つのカテゴリーKカードと封印を解いたものの命が必要なのだ、と。
そして、天音の命はその代用品だと。

そこに純一が助力を求めてやってくる。
橘は止むを得ないと判断したのか、天音をおいて外へ。
しかし、濃霧の中、橘と純一ははぐれてしまう……

一人になった天音。
そこに何者かが現れる。
響く天音の悲鳴。

剣崎達が駆けつけると、純一が天音に駆け寄っていた。
その場を純一に任せ、橘を探すべく再び外に飛び出す剣崎達。

それを見届けた純一の姿が……アルビノジョーカーに変化する!

情野「な……?!」
薫「占い外れてるじゃないの!何がいい人なのよ!」
陸「というか人ですらないし」

あわやと思われたその時、剣崎達が戻ってくる。
彼らは既にジョーカーの正体を看破していたのだ。

Jと4。
志村純一のイニシャルを表すカードによって。

正体が露見したジョーカーはグレイブに変身。
アルビローチを大量に呼び寄せ、自身もライダーたちに戦いを挑む。
その大混戦の中、天音たちとライダー達は分断されてしまう。

アルビローチに囲まれる天音。
だが、誰もが身動きが取れない。

絶体絶命の状況下、ブレイドは戦いの中散らばったカードからジョーカー……始のカードを見つけ、叫ぶ!!

ブレイド「睦月!!リモートのカードで始の封印を解くんだ!!」

投げ放たれたジョーカー。
そして、そのカードをリモートの光が包み込み……

一方地面に倒れた天音に押し寄せるアルビローチ。
だが、その一体一体が弾き飛ばされ、散らされていく。

そこに現れたのは……!!

カリス「その子に、手を出すなああああっ!!」

仮面ライダーカリス・相川始!!
鬼神の如き強さを振るい、天音の周囲のアルビローチを完全撃破する!!

そして、その間もグレイブとブレイドの戦いは続いていた。
ライダーの力をもって、ブレイドを追い詰めるジョーカー。
だが。

『FUSION JACK』

ブレイドがジャックフォームへと変身を遂げた事で戦況は逆転!
空中からの攻撃を、飛翔する事でその上を越え、一撃!!

グレイブの姿が燃え溶けて、中からジョーカーがその姿を見せる。
だがアルビノジョーカーは何処かへと去ってしまう……

その頃、天音を助けた始は天音を戦いから遠ざけるべく静かな川岸へと歩いていく。

始「天音ちゃん、綺麗になった……」

ひととき、心を安らげる始。
だが、その背中に、アルビノジョーカーの一撃が突き刺さる!!

天音を護る為、本能を全開にした始はジョーカーの姿へと変貌する!

ジョーカー対ジョーカー。

だが、負ってしまった傷からか、次第に押され、始は敗れ去る。

もう一人の自分には目もくれず、アルビノジョーカーはカテゴリーK四枚を解放。
天音を取り込んで、一枚のカードが完成する。

それこそが、古代の力を呼び覚ます為の鍵。
それをもって、ジョーカーはレリーフの元へ。

一足遅くそこに辿り着くブレイド達。

剣崎「起きたばっかで、またお寝んねかよ!」
始「ブレイド……」

そうして始を激励し、ついに集まった四人のライダーは遺跡の下へ。
だが、時既に遅く、超古代の力『14』と融合したアルビノジョーカーがライダー達に戦いを挑む!!

薫「でも、さすがに、これは……!」
情野「いくらなんでも不利過ぎだろ……!」

圧倒的な巨体と力の前に、ライダーでさえ手も足もでない……!!
打つ手なし……そう思われたとき、始は打開策がある、と剣崎を連れてレリーフへ。

『14』を倒す唯一の方法。
それはカードに捧げられている『命』を殺す事。

天音を殺すのか!と怒る剣崎に、始はお前が身代わりになればいい、と言い放つ。
命を求めるカードである以上、捧げられた命の交換自体は簡単で、その命を絶てば……勝てる。

剣崎は迷いを見せながらも、命を捨てる覚悟を決める。
後の事を、始に委ねて。

しかし、剣崎の命がカードに取り込まれようとした、その瞬間。

始が剣崎を庇い、光の中へと消えていく!!

命の交換。
それが為され、天音がカードから解放される。

そして天音の代わりに光の中に囚われるジョーカーの姿の始。
後は自分を殺せばいい、という始。

だが剣崎は迷う。

確かに一度は封印した。
それをもう一度繰り返すしかないのか。

大切な人を失う天音の苦しみ。
戦友をまた自分の手で失わせなければならない自分の苦悩。

その中で動けない剣崎。

しかし。

始「人間を護るのが、お前の仕事じゃなかったのか!!」

その一喝が、剣崎の迷いを断ち切る。
二度目の決意と共に放たれた一撃が、ジョーカー……否、始を貫く……!!

消える始。
彼は最後何を思っていたのか……

一方、地上の『14』はカードの効力を失って、悶え苦しみ始めていた。

変身が解かれた橘、睦月に剣崎は叫ぶ!!

剣崎「戦うんだ!もう一度!俺たちと、始の力で!!」

その言葉で、三人の仮面ライダーは再び立ち上がる。
最後の戦いに勝利する為に。
もういない、もう一人の仮面ライダーのために。

『変身!!!』

TURN UP!
OPEN UP!
TURN UP!

FUSION JACK!
FUSION JACK!
FLOAT!

決意と共に『14』に空中戦を挑むライダー達……!!
しかし『14』の力は未だ衰えない。

だが。
切り札はまだ残されていた。

EVOLUTION KING!!

13枚のカードが広がり、ブレイドに融合していく!!
これこそ、ブレイド最終進化形態キングフォーム!!

そして!!

『10』、『J』、『Q』、『K』、『A』。

そのカードが示す技はただ一つ。
ロイヤルストレートフラッシュ!!

圧倒的な一撃が『14』を両断!!
『14』は爆発し、消え去り……戦いは終わった。



全てが終わった後。

ハカランダにかつての仲間たちが集っていた。
勿論、天音の誕生日を祝う為に。

心を閉ざしていた天音は、夢の中で自分を護って戦っていた始を思い、自分の行いを恥ずかしくなったと語る。

薫「……どう思います?」
情野「……多分なんとなく悟ってるんじゃないかな。
   始が、本当に自分を護って戦っていたんだって」

その天音の視界に始の姿が映る。
思わず飛び出す天音。

だが、それはやはり幻だった。

でも、始はずっと見守っている。
そんな剣崎の言葉を信じて、天音はハカランダへと戻る。

そしてパーティーは始まり、エンディングへ………………………………………って。

情野「いくらなんでも、あんたら壊れすぎだっ!(笑」
陸「それに……途中怪しかった橘さんは一体……?お咎めなし……?」
薫「でも、まあ、大団円だし。おーるおっけいじゃない?」

そんな去年の余韻とは対象的な空気の中で、ブレイドも終了。
かくて、今年の映画は幕を閉じた……






薫「……で、感想は?」
情野「個人的には去年のファイズの方が好みだったかな。
   緊迫感の密度が違ってたし、ライダーの魅せ方でも一歩ファイズが上手だったと僕は思う」
陸「なるほど」
情野「でも、全然心に残らなかったかというと否!!
   いい意味で詰め込みまくっていたから、むしろ名シーンは目白押しだったと思う。
   特にカリスの復活シーンは震えましたよ。
   それに、冒頭のジョーカー対ブレイドの雨中の戦いの綺麗さは、特筆ものだったと思います。
   というわけで、個人的には大満足!!」

薫「そんな感じで、今年もあらすじ大紹介になったレポート如何でしたでしょうか(汗」
陸「どうみても、レポートじゃないよな、これ」
情野「うう(涙。
   ともかく、これが何かしらのお役に立てれば幸いです。
   まあ、ないとは思いますが、それでわ」

三人『ごきげんよう〜』   



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